[書評] 愛される書店を作るために僕が2000日間考え続けてきたこと ー 有名企業Youtubeチャンネルの裏側が知れる一冊
今回は有隣堂のYoutubeのプロデューサーの方が書いた「愛される書店を作るために僕が2000日間考え続けてきたこと」の記事になります。
ちなみに先に書いておきますが、私自身有隣堂のYoutubeチャンネルを毎回欠かさず見ているファンのなので、それを織り込んで以下の紹介を読んでもらえるといいかなと思っています。
どんな内容の本か?
みなさん、オウンドメディアという言葉を聞くようになってしばらくたちますが、突然会社でYoutubeチャンネルをやるぞ!と言われたら、どうするでしょうか?
この本では、有隣堂という書店が始めたYoutubeチャンネルである「有隣堂しか知らない世界」がどのように誕生し、どのように成長していったかをプロデューサー視点で書かれた本になっています。
以前も「有隣堂しか知らない世界」の以下の本の紹介記事も書きましたが、違う点としては、何を気を付けているかがより書かれている印象なので、企業Youtubeをするうえで参考になるのはこちらの本だと思います。
また、発売が2025/6なので、最近の話題、例えば日本橋の誠品生活で行われた24時間生配信の話なんかも書かれています。
それ以外の部分、例えば「有隣堂しか知らない世界」の大筋の誕生の歴史みたいなのは視点が違うだけでかぶっている部分は多い印象です。
ただ、「有隣堂しか知らない世界」が好きな方は読んでみるのがお勧めです。あとがきで「有隣堂しか知らない世界」のキャラクターであるブッコローの中の人が2回泣いたといっているところがありますが、私も2, 3回泣きましたw
どんな人にお勧めか?
この本は以下のような人におすすめかと思います。
- 会社のYoutubeチャンネルを作ろうと思っている人
- 「有隣堂しか知らない世界」のファンの人
1のようなYoutubeチャンネルを作りたいと思っている人は特にお勧めで、人が見たいと思うチャンネルを作る際に何を考えたのかやどれくらいの覚悟が必要なのか、この辺のことがわかるいい本だなと思いました。特に今回の本は失敗した話もいろいろ書かれており、参考になる部分が多いと思います。
また、2のようなファンの人はお勧めです。懐かしい古文訳J-POPシリーズの話だったり、いろいろな動画について言及があって懐かしい気持ちになれます。
個人的に良かった点
個人的に良かった点は以下のところです。
- 有隣堂の社長の覚悟とYoutubeチャンネルの成功がどうつながっているのかより理解できた
- 成功しているチャンネルの失敗について知ることができた
特に良かったのは1で、有隣堂の社長が「責任はとるけど口は出さない」ということを言っているという話についてです。この発言自体は前の本でも書かれていたので、こういうことを言っていると知っていたのですが、その覚悟がどのようにYoutubeチャンネルの成功とつながっているのか理解できてない部分がありました。これについて、今回の本でどのようなつながりがあったのかわかりやすく解説があって良かったです。
また、今回の本は失敗についてもいろいろ分かりやすく書いてあり、例えば再生数が少ない動画として、良くチャンネルでもこすられているプロレスの回があるのですが、実はあの回について撮影のとき何があったのかも言及されていました。プロレスがニッチという以外にも原因があることが知れて個人的には良かったです。
終わりに
今回は「愛される書店を作るために僕が2000日間考え続けてきたこと」の紹介記事を書きました。
企業Youtubeの難しさなどが知れる良い本であると同時にビジネス本で泣くというおそらく人生初の経験をした本となりました。
定期的にこのように本の紹介記事を書いてます。もし興味があれば他の本の記事も見ていただければ幸いです。