[書評] イシューからはじめよ ー 生産性を上げたいと思ったらまず読む一冊
毎週月曜日の書評回です。今回は「イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」」についてです。
どんな内容の本か?
この本では知的生産性を上げるために筆者が重要だと思う「価値が高い仕事」について解説し、どのように価値の高い仕事を行っていくかということが書かれています。
知的生産性が高い人と言われたときにどういう人をイメージするでしょうか?
この本の著者曰く、圧倒的に生産性の高い人に共通していることととして、「一つのことをやるスピードが10倍、20倍と速いわけではない」ということがあるそうです。では何が重要かというと、私なりの言葉で表すと「答えを出す必要性の高い問題に対して、答えを出していくこと」です。
この本でも最初に指摘がありますが、世の中様々なな問題があり、その大部分は問題に対して答えを出しても価値がほとんどないものばかりです。このため、この本ではそもそもどの問題を解く必要があるのかを解説し、そして、その見つけた問題に対してどのように対処し最終的なアウトプットにつなげるかまでが書かれています。
どんな人にお勧めか?
個人的には以下の人にお勧めな本です。
- 仕事がらどのようなタスクをやるかを考える必要のある方
- 新しい研究テーマを考えている研究者の方
1に関しては仕事をしていれば次のタスクをどうするか、という話は常にでてきます。ここでどのようなタスクをやれば良いかは最終的なアウトプットの価値を決めるうえでかなり重要になります。このため、どのタスクをやるかを決める参考にこの本を読むと得るものがあるかもしれないと思っています。
同様なことが2のような研究者の方にも言えると思っていて、一度読むと何を研究する必要があるか、の参考になるかと思います。
個人的に良かった点
この本を読んで良かったこととしては以下のものがあります。
- 改めてどの問題に取り組むべきかをちゃんと考える必要があることを再認識した
- 仮説の立て方やアウトプットで工夫できるところがどこかを知ることができた
仕事が忙しいとついついすぐ目の前にある問題に対して対処しようとしてしまいます。ただ、それでは生産性を高めることは難しいということを再任意識できました。
また、この本の後半でかかれていますが、どの問題を解くか決めたあとどうするか、というのも成果の価値を上げるためには重要です。「重要な問題を解け」という本は他にもありますが、アウトプットにまで踏み込んで書いてある本は少ない印象です。このため、解くべき問題の選択からそれを活かしたアウトプットをどう作ればよいかまでつなげて知ることができたので良かったと思っています。
終わりに
今回は「イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」についての書評でした。良い本だったことは覚えていたのですが内容をあまり覚えてなかったこともあり、読み返して記事にしてみました。日々の仕事で忙殺されていると大事なことを忘れがちですが、思い出させてくれた感じがあり、読んで良かったです。
毎週月曜日はこのように本の紹介記事を書いてます。もし興味があれば他の本の記事も観ていただければ幸いです。